CDやハイレゾの音楽ファイル(mp3,wav,flac)をレコード、ラジカセ、真空管などのレガシーなオーディオ機器の音に変換し同じ形式のファイルに保存するソフトです。
特徴
各種変換モードは、現物の実測データを基に、精巧に作り込まれています。変換というと音質劣化を伴うイメージがありますが、内部演算を64bit浮動小数点で行い、音質が劣化しない同期式サンプリングレート変換を採用しており、元の音質を損ないません。’60年代~’80年代耳にした思い出の音を、本物を超える高音質でお楽しみいただけます。
実行環境
Windows10
今のところ上記のみです。開発はPythonですから、他の環境でも実行ファイルを作れるかもしれません。処理が重いので並列処理をしています。CPUコアの多いPCがお勧めです。
変換できるファイル
変換できるファイルの形式は次の通りです。
WAV 、MP3、FLAC
変換後のファイルは同じ形式になります。変換後のビットレートは、音質劣化を伴わない適正な形に整えています。
使い方
本ソフトは任意の場所に解凍してお使いいただけます。詳細は後述のダウンロード、インストールをご参照ください。
①起動すると次のような画面が起動します(バージョンによって異なる場合があります)。
②変換したい音にチェックを付けます。
③対象フォルダ(変換したい音楽ファイルのあるフォルダ)を指定します。
④OKボタンを押します(変換が始まります)。
対象フォルダの下にresultフォルダが作られ、ここに変換されたファイルが保存されます。元の音楽ファイルが改変されることはありません。
何かエラーが出るとコンソール画面(黒いウインドウ)に内容が表示されます。(Shell_Ipc_client は問題ないエラーです)。使い方の説明はYouTubeの動画もあります。
注意点
・変換中にコンソール画面(黒いウインドウ)を閉じないでください(変換中のファイルが壊れることがあります)。
・一度変換するとそのファイルは対象から除外されます。再変換する場合はあらかじめ変換後のファイルを削除するか、Over write(上書き)オプションをチェックして実行ください。
・変換を実行するとすべてのファイルにアルバム画像が埋め込まれます。対象フォルダの中に画像データ(通常folder.jpgという隠しファイル)がある場合はこれを採用し、ない場合はこちらで用意したデフォルトの画像が埋め込まれます。
・WAV形式のファイルにはID3タグが追加され、アルバム名、タイトル名、アルバム画像などが埋め込まれますのでソフトが対応していれば表示されます。Windowsのエクスプローラには表示されません。
・ID3タグを付けたFLACは正しく変換できないことがあります。
応用
1.アルバム画像を追加・差し替えたい
アルバム画像を album.png または album.jpg という名前で対象フォルダの中に入れておくとアルバム画像になります。大きさは800×800ピクセル以下の正方形をお勧めします。
2.アルバム名、アーティスト名を付けたい
albm.txt を対象フォルダを入れておくと、変換時にアルバム名を付けられます。ファイルの中にアルバム名やアーティスト名が既にある場合は追加、上書きします。次のようなフォーマットで記述してください。
1行目:アルバム名、2行目:アーティスト名
albm.txtの例
———————————-
ABBA Gold CD1
ABBA
———————————-
該当する項目が無い部分は空欄(改行)にしてください。
3.変換時の音量を統一したい
通常、変換時の音量はクリップしないよう自動調整されますが、自動調整は音楽ファイルごとですので、クラシックやライブなど一つの長い音源が分割されている場合は音量にばらつきが出ます。このようなとき、音量を固定して全体の音量を統一できます。
設定方法
オプションのGainの入力欄に数字を入れます。単位は倍率で、大きくするとクリップ(音割れ)しやすくなります。デフォルトの0は自動調整、1にすると原曲のままになりますが、変換モードによっては音割れすることがあります。
適切なGain を知るには、関連するファイルを一度全部自動調整で変換してGain( *** Complete *** の右の数字)を確認してください。最も小さな値を使うことで、クリップしない適切な音量に統一できます。
3.曲の初めに無音を入れたい
Pregapにチェックを入れて変換すると、曲の初めに数秒間の無音を挿入できます。
変換モード
以下の音を準備しています。バージョンによって多少修正がかかる場合があります。
レコードプレーヤー(80’s)
80年代のハイエンドクラスのプレーヤーの音を楽しめます。レコードの音を分析し、歪、ノイズ、制作過程で加えられる圧縮、チャンネル間クロストークを考慮。レコードの音を忠実に再現しました。
真空管アンプ(80’s)
WE300Bの音を、実測データをもとに再現しました。真空管特有の低ダンピングファクターによるf特の盛り上がりと、球の非線形歪による倍音を再現しています。真空管の音はスピーカーのインピーダンス特性に左右されますが、大型SP(JBL S3100)と小型SP(クリプシュR-15M)の中間に合わせてチューニングしています。真空管らしい響き豊かな音色をお楽しみください。
レコード+真空管(80’s)(有料版のみ)
上記のレコードと真空管を組み合わせた音です。
セパレートステレオ(60-70’s)
60~70年代のセパレート型ステレオの音を楽しめます。東芝製セパレートステレオを実測したデータを使ってデジタルフィルターを作り、現物の音を忠実に再現しました。子供のころ耳にした昭和の音をお楽しみください。
ステレオラジカセ(80’s)
1980年頃発売された高級ステレオラジカセ ナショナルRX-5400の音を楽しめます。実測したデータを使ってデジタルフィルターを作り、現物の音を忠実に再現しました。青春を共にしたラジカセの音をお楽しみください。
モノラルラジカセ(70’s)
1974年に登場した大ヒットモデル、ソニーCF-1980の音を楽しめます。実測したデータを使ってデジタルフィルターを作り、現物の音を忠実に再現しました。70年代に屋台で聞いた「およげ!たいやきくん」の音がよみがえります。
TV主題歌(70-80’s) (有料版のみ)
70~80年代のTV主題歌を、テレビの前で聞いた音で楽しめます。大型の筐体+フルレンジスピーカーの特性の他、テレビソースにみられる音の加工を考慮しました。「宇宙戦艦ヤマト」がテレビの前で聞いた音で聴けます。
映画館 (有料版のみ)
思い出の映画音楽を、映画館の座席で聴いた音で楽しめます。映画館の音声と、映画館で耳にする独特の反響音を再現しました。AVアンプのサラウンドとは違った、映画館で聴いたあの音がよみがえります。
スピーカー SANSUI SP-LE8T(有料版のみ)
サンスイ SP-LE8Tにレコードと真空管を組み合わせた60年代のサウンドをお楽しみいただけます。現物の実測データを使ってデジタルフィルターを作り、現物の音を忠実に再現しました。
ダウンロード(無料版)
ダウンロード(無料版)
ffmpegは同梱されています。過去のバージョンでは別途必要でしたが、必要ありません。バージョンアップの際は、既存のファイルに単純に上書きしてください。
注:無料版は変換できる曲数や使える変換モードに制限があります。全ての機能をお使いになりたい方は、一番下までスクロールして有料版をご購入ください。
インストール
ダウンロードしたファイルを任意の場所に解凍してください。
NostalgicSoundConverterをダブルクリックすると実行します。初めて起動すると下のようなウインドウが表示されます。詳細情報をクリックすると実行ボタンが表れますので、これを押してください。
黒いウインドウが立ち上がったまま、起動に30秒くらい時間がかかることがあります。起動に失敗する場合は、NostalgicSoundConverterを右クリックし「管理者として実行」としてください。
無料版からのアップグレードや、バージョンアップは単純に上書きしてください。
今後改良に取り組んでいきます。意見、要望、お気づきの点がありましたらコメントいただけると嬉しいです。
バグ報告について
変換時にエラーが出る場合はメッセージをキャプチャしてYoutubeのコミュニティなどに投稿くださるか、エラーが出る対象ファイルをgoogle driveなどにアップロードしてリンクをお知らせいただけると助かります。
ライセンス・使用条件
(1))本ソフトで変換した音楽ファイルの扱い(ライセンス、著作権等)は、元ファイルに準じてください。ご自身で制作した音楽を無料版で変換したものは、無料に限り配布できます。
(2)無料版の転載、紹介は自由です。このページに掲載されている写真、アイコン等含め自由に使ってください。事前承諾不要です。転載、紹介の際には、出展を明記してください。書き方は以下の例を参考にしてください。ファイル転載の際には、同梱されているファイルの構成や内容を変えてはいけません。
紹介の例(フォーマットは自由です)
このソフトは下記からダウンロードできます。
Nostalgic Sound Converter
開発者のYouYubeチャンネル 創造の館 Technical Report
紹介記事を作られた場合、もしよろしければ、こちらから教えていただけると幸いです。
有料版のライセンス・使用条件はこちらをご参照ください。バージョンアップはご購入後1年以内無料です。
バージョンの履歴
2024/1/1 Ver1.04を配布
周波数特性データを全面改訂。SP-LE8T変換モード追加。レコードとラジカセ固有のノイズの忠実度を改善。プリギャップ機能追加。
2022/3/29 Ver1.03を配布
ffmpegライブラリを同梱、レコード変換の音質をMM型カートリッジの実測値に合わせた。
2022/3/18 Ver1.02を配布
2022/1/14 Ver1.01を配布
・先頭に挿入していた1秒のブランクを削除
・ステレオラジカセ、モノラルラジカセに録音ソース(レコード)の効果を追加
2021/12/26 Ver1.00を配布
2021/11/27 Ver1.00ベータ版配布
ご購入
まずは無料版をお使いになって、動作等に問題ないか、必ずご確認お願いいたします。上書きしてお使いください。